GLOBAL PRO GALLERY
ピアニストの市川高嶺さんは、パリで学んだアーティストで、明るく知的、どこか自由な外国の香りのする雰囲気をまとっています。ステージ上、演奏中の緊張感やこころの動きはカメラのレンズを通してこちらにも伝わってきます。シャッターを静音モードにし、思い切ってピアノの鍵盤に近づいて撮り、演奏者の指の動きや息遣いを身近に感じる絵を狙いました。
チェリストの横坂源さんは、その腕の動きや表情の柔らかさ、美しさに魅せられて今回撮影をお願いしました。横坂さんはのびのびとした、穏やかな雰囲気の方で、演奏を始めたらこちらから声をかけるまで、目を閉じたり開けたりしながら、まるで歌うように、集中して弾き続けてくれました。こちらも静音モードで挑みました。
剣舞士の川渕かおりさんは、ステージ上での剣舞や舞がとてもダイナミックかつ優美で、激しさと柔らかさ両方を兼ね備えたアーティストです。当初は剣舞のみの予定でしたが、剣を持たない動きも素敵なので、色々なスタイルに自由に挑戦しました。彼女のキレのある素早い動きに、OM-D E-M1 MarkIIが反応してくれているのを何度も確認しながら撮影しました。
機能面で一番斬新だったのはAFターゲットパッド。動き回る被写体を降り注ぐ光の渦の中で追うことの多いステージ撮影では、従来のボタン式では時折被写体に追い付かず、何回かの瞬間を、あきらめることがあります。AFターゲットパッドは瞬時にピントを動かせるという画期的な機能だと思いました。